家庭問題
カウンセリングルーム
親の離婚を経験して
孝史(仮名)さん(29歳)は、妻とこども(3歳と1歳)の家族4人で平穏に暮らしていました。孝史さんが小学5年生のときに、母親と離婚して家を出たきり全く会っていなかった父親と先日、親戚の葬儀で再会、忘れていた父親に対するマイナスの感情が強く沸き起こって整理がつかなくなり、相談に来られました。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2024年11月号こころのフタ
小学4年生の茜(仮名)さんの母はスクールカウンセラーのところにやって来ました。茜さんが夏休みの前になると暗くなって落ち込み、夜はうなされて眠れず、昼間ウトウトしているような状態になってしまうとのことです。9月になって学校が始まるようになると、それが収まるのです。年々ひどくなるので母は心配して相談に来ました。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2024年9月号妻子にとって自分の存在は何なのか疑問を感じ、離婚さえ考える男性
佐藤(仮名)さんは、中堅上場企業の会社員です。結婚して八年、妻は友人と起業し、小さいながらも会社の役員です。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2024年7月号面会交流の日程調整が苦痛なんです
知里(仮名)さんは三十五歳。八年前に婚姻し、六歳になる長男の健太(仮名)君がいますが、こだわりが強く自分勝手な夫の態度に耐えられなくなり健太君を連れて家を出て別居しました。別居後、面会交流には積極的に応じてきましたが、夫からの要求が次第にエスカレートして体調も崩すようになってしまい相談に訪れました。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2024年5月号「パパに会ってみたい。でも……」
晴美(仮名)さんは、小学二年生の子どもを育てているシングルマザーです。離婚後、子どもは父親との交流がないままでしたが、最近になって子どもが「父親と会ってみたい」と言い出しました。
晴美さんは父親である元夫にメールを送ったものの返信がなく、今後について悩んでいます。
知的障がいのある甥の世話に疲れた伯母の悩み
M子 (65歳) さんは、知的障がいのある二人の子 (姪のS美さんと甥のT太君) を18年間世話してきました。 甥のT太君 (21歳) が知的障がい者で自閉症、 自傷行為が激しくなったので世話する自信を失い、成年後見制度※1を利用して施設入所させたいと考えています。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2024年1月号義父の作った借金の返済に苦しんでいます
聡子(仮名)さんは、ご夫婦で夫の一郎(仮名)さんの父の浪費による借金返済を肩代わりされてきました。しかし今回、税金滞納による年金差押えという事態に遭遇し、このままでは自分たちの老後の備えができないのではないかという不安と焦りの気持ちから、相談に来られました。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2023年11月号高齢の親の介護をめぐって
孝子(仮名)さんは、これまで熱心にお母さんの介護をしてきましたが、お母さんと同居する弟さんから、孝子さんが掃除機を壊したので弁償するよう強く言われて、どうしたらよいか困ってしまい相談に来られました。その結末は……。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2023年9月号「子どもたちは本当はどうしてほしかったのでしょうか」という母親
裁判所で母親(A)が監護者に決まりましたが、子が別居親である父親の元に行ってしまい、監護者の元に戻りません。そのために母親は色々と手を尽くしますが……。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2023年7月号夫を亡くしたあとで
恭子(仮名)さん(73歳)は最近、長い闘病の末に最愛の夫憲一(仮名)さんを見送りました。こどものいない恭子さんは、これからは長年苦楽を共にした夫の思い出とともに、残りの人生を静かに過ごそうと思っていました。ところが今、これまで縁遠くしていた夫の兄妹との関係で悩んでいます。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2023年5月号お母さんと誠君の時間
ここは小学校のカウンセリングルーム。5年生の誠(仮名)君のお母さんが深刻な顔をして相談に来ました。誠君は成績の優秀な児童で、4年生の頃から中学受験のため塾に通っていると担任の先生からは聞いています。どうしたのでしょうか。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2023年3月号家族の精神障害により大学進学に不安を抱えている高校生
陽美(仮名)は、都立高校2年生で父親と二人暮らし。絵やイラストを描くのが好きで、将来は美術系の大学か専門学校への進学を希望しています。しかし、同居する父親はうつ病で進学するお金がないとのことです。明るかった陽美の表情がすぐれず、心配した高校の担任の森田先生が、スクールカウンセラーの富山先生への相談を陽美に勧めました。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2023年1月号結婚以来、夫と向き合って話合いをしてこないまま、離婚について考える女性
結婚期間20年以上の「熟年離婚」の割合が過去最高の21・1%となったという報道がありました。高校3年生の長男を筆頭に3人の子を持つ千春(仮名)さんは、もう間もなく結婚から20年。熟年離婚する女性の気持ちがよくわかる、他人事ではないといいます。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2022年11月号子どもの想いにどう向き合うか
真由美(仮名)さんは38歳、半年前に夫の健一(仮名)さんが浮気していることが分かり、5歳になる長男太一(仮名)君を連れて実家に戻り別居となりました。夫からは復縁と長男との面会交流を求める申し入れがあり、面会には応じることにしましたが、面会中に太一君から「3人で一緒に行こう。何でお家に帰れないの?」と言われ、対応に困り相談に訪れました
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2022年9月号離婚以外の選択肢を求めて
三十代前半の冬美(仮名)さんは、派遣社員として働き、同い年の会社員の夫と四歳と三歳の二人の女の子との四人で生活しています。半年ほど前から夫婦の会話がなく、長女が原因不明の腹痛を起こし保育園の登園も渋るようになり、冬美さんが通院している心療内科でも夫婦関係が影響しているのではないかと指摘され悩んでいます。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2022年7月号「服役中の息子のために」とひとりで頑張る父親
息子(50歳)の服役理由が、我が子(中学生)への虐待であることを、70歳の次郎(仮名)さんは妻にも隠しています。釈放されたら息子と二人、東京で暮らすつもりでしたが、健康を害し、身元引受人になることが難しくなってしまいました。
それを知った息子が投げやりになってしまい、困っています。
どうして裁判所に連れて行ったの?
離婚調停中の恵子さんは、家庭裁判所で小学4年生の娘さんとお父さんとの※試行的面会交流も終わり、調停は大詰めを迎えようとしているところで相談に来られました。
(※試行的面会交流:家庭裁判所の面会交流室において、調査官等の立ち合いのもと実施する子どもとの交流場面の観察制度)
孫2人の未成年後見人に選任された祖母
祖母K子さんは70代、娘M子と孫の小学校高学年(女児)、小学校低学年(男児)と一緒に市営住宅に住んでいました。娘M子が乳がんで死亡し、孫たちの父親とは離婚後全く交流はなく、所在不明であったため、K子さんが残された孫2人の未成年後見人になりました。
選任された後、K子さんは体調がすぐれず、未成年後見人の仕事を続けることができないと思い悩んでいました。
子どもがどうしても父親に会おうとしません
父親から家庭裁判所に面会交流の調停申立てがなされました。母親としては子ども(10歳男児)のためにも会わせてあげたいと思っています。父親と同居していたときには仲良く遊んでいましたし、別居しても子どもは父親に会いたいものと思っておりました。そんな子どもが今、父親とは会いたくないと言います。子どもは何を考えているのでしょうか。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2021年11月号未成年の子のいる元夫婦とコロナ禍
麻衣さんは3年前に夫の拓也さんと離婚しました。当時保育園の年長組だった和真くんは麻衣さんが引き取り、養育費や面会交流のことを取り決めしました。
和真くんの親同士として落ち着いた関係でしたが、新型コロナ感染拡大以降徐々に変わり、困り果てた麻衣さんが相談に来られました。
登校しぶりの時間
A子さんは、一人娘の美優(仮名)さんが、登校時間の前になると突然「学校に行きたくない」と言って泣き出すようになり、そうなると何をやってもだめで、次第に毎日のようになってきたことから手に負えなくなって困り果て、カウンセラーのところにやってきました。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2021年7月号母親に精神障害があり、大学進学に不安を抱えている高校生
友美は高校2年生。母、弟と暮らし、将来は社会福祉士になりたいと考えています。
同居する母親はうつ病を患っており、友美は家事全般をこなし、最近は疲れがたまり、
高校も休みがちです。何より不安なのが、大学への進学です。友美を心配した担任の山田
先生は、スクールカウンセラーへの相談を友美に勧めました。
長男の離婚協議について案じている母親のケース
和子さんは、長男夫婦の離婚の話し合いが、長男や自分たちの
思うようには進んでいないと感じ、不満を抱いています。
長男から父親との面会をせがまれて
美由紀さんは四十二歳、十年前に協議離婚し、当時一歳だった長男の健太君を連れて実家に戻りました。元夫から養育費は受け取っておらず、面会交流も実施していませんでしたが、小学六年生になった健太君から突然、「お父さんと会ってみたい」と言われました。元夫に連絡を入れ、健太君と会ってほしいと頼みましたが、「再婚しており子どももいる。今さら会ってもしょうがない」と断られてしまいました。
健太君にそのまま伝えると傷つけてしまうことになるし、どうしたらよいか困り果てて相談に訪れました。
人生の第二ステージを悔いなく迎えるために
五十代半ばの夏江さんは、定年後に系列の子会社で働いている夫と離婚したいと考えています。
夫とは二年前から別居、二人いる子どものうち、長男は就職して独立、大学三年生の長女と二人で生活しています。
親の介護を巡る心の掛け違い
A子さんは、70歳代後半で、半年前に、引き取って介護をしていた97歳の母親を見送りました。
A子さんとの同居は1年半で、それまで母親は弟さん夫婦と同居していたということです。
葬儀の後、A子さんは弟さんから「お母さんの年金の使い道を計算して、差額を返してほしい」と言われ、母親の年金目当てで引き取ったのだと思われていたことに愕然とし、憤懣やる方ない思いで相談室を訪れました。
A子さんは、着席すると、いきなり話し出しました。
「児童養護施設にいる息子へ虐待した母親の想い」
春子さんは、40歳。5年前に息子の健治君の親権者を前の夫として離婚し、健治君を連れて実家に戻りました。
春子さんによる虐待が原因で健治君は児童養護施設に保護されて2年、現在、小学6年生です。
そんな春子さんですが、健治君を引き取りたいと言うようになり、春子さんの母親(健治君の祖母)は、健治君を虐待した春子さんが引き取ることに反対しています。
春子さんは、母親に付き添われて相談にみえました。
「息子が万引きで補導されました」
麻子さんには中学一年生の息子さんがいます。
息子さんが万引きで補導されたということで、麻子さんは、何が何だかわからず、たいへん動揺して相談室に見えました。
「長男に、母親が父親に殴られているところを見られてしまいました」
B夫(夫)が家庭裁判所に面会交流の調停を申し立て、A子(妻)は裁判所から面会交流を行うよう言われています。
裁判所でB夫と長男が面会したところ、裁判所は特に問題はないとのことでした。
しかし、長男にも意思があります。
「離婚紛争中に夫に子を連れ去られた妻のケース」
相談者は二十代の小学校教員の花子さん。夫は自動車整備工。恋愛結婚し、十か月の乳児がいます。
夫は共稼ぎについての理解がなく、夫婦の会話もなくなって喧嘩が続くようになりました。
花子さんは子を連れて実家に戻り、現在、離婚裁判中ですが、裁判中に夫に子を連れ去られてしましました。
「連れ戻したいですが、奪い合いの繰り返しになってしまいそうで。
それでは子が可哀そうだし」と子の連れ戻しに躊躇し思い悩んで相談室を訪れました。
「万引きをした少年の反省について」
夏休みあけ、中学3年生の息子を持つ春子さんから、息子の明君が万引きをして、叱ったけれど反応が足りない、どのように反省させたらよいか教えてほしいとの電話がありました。
そこで、まず母親の春子さんに会って、一緒に考えることにしました。
「娘が会社に行けなくなってしまいました」
A子さんは、長女B子さんが会社に行かなくなったことから心配してカウンセラーの所にやって来ました。
B子さんは大学を卒業後銀行に就職、今春で10年目で中堅になり、結婚も決まりそうでした。
順風満帆で喜んでいた矢先の突然の出来事でA子さんは驚き、事態が飲み込めませんでした。
B子さんは家で泣いてばかりの状態でした。
高齢の親との同居問題
百合子さんは五十代前半。夫の健さん、大学2年の次女の美咲さんとの三人暮らしです。どこか浮かない表情で百合子さんは、相談室を訪れました。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2019年7月号父親との再会を迷っています
20歳になったA君は、幼い頃に別れた父親と再会するべきかどうか迷い、相談室を訪れました。
奨学金を受けて大学に通っているA君は、父と会って弟の進学費用を請求してもよいのか悩んでいます。
高齢のお母さんをめぐる、長男の心配
親が高齢になると、介護やその費用の負担、将来の相続をめぐって、きょうだい間で疑心暗鬼の心情を呼び起こすことさえあります。
相談に訪れた和雄さんもそのひとりです。
再婚後の面会交流と養育費
陽子さんは35歳。2年前に離婚し、6歳になる長男の翔太君を1人で育て、離婚した元夫からは養育費を受け取り面会交流も行ってきました。 最近になって陽子さんは再婚することが決まりましたが、再婚後の面会交流について、続けた方がいいのかやめるべきか迷うようになり相談に訪れました。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2019年1月号子どもへの謝罪
30代半ばの秋代さんは、小学5年生の娘の親権者を夫として離婚しました。秋代さんの異性関係が発覚し、激怒した夫に追い出される形で離婚したことから、娘に会わせてもらえず、悩んでいました。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2018年11月号突然の長女の変貌に戸惑う父母のケース
A夫さん、B子さんご夫妻は、連れ立って相談に訪れました。大事に育ててきた長女(以下C子さんと記載)の態度が急変して、A夫さん、B子さんは非常な衝撃を受け、考えても理由らしいことが思い当たらない ので、戸惑っているということでした。
仲の良い、お似合いのカップルというのが第一印象です。B子さんが話すと、A夫さんはメモを見て、日時の修正をしたり、追加説明をするなど、息もぴったりでした。
認知症が進行していく夫と向き合う
A子さんの夫は、13年前に定年で退職し、悠々自適の毎日を過ごしていました。ところが最近、変なことばかり言うようになり、A子さんは夫に腹を立てることが多くなりました。しかし、口論となっても夫は、何ら変わらず同じ事を繰り返すため心配になり、カウンセラーの元にやってきました。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2018年7月号娘の不良行動に悩み、自分を責め続けたお母さんのケース
相談者は40代前半の母親。長女A子さん(17歳)の素行に悩み来室しました。 A子さんは中学校卒業後、進学も就職もせず、不良仲間と遊ぶようになりました。最近、女友達が借りているアパートに入り浸っていることが分かり、「力づくでも連れ戻そうとしましたが駄目でした」と、母はせかせかと大声で喋り、なりふり構わない必死の様子が窺われました。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2018年5月号「引き籠もりになった息子と暮らす憂うつな日々」
A子さん(60歳)は、半年前に夫と死別し、長男(30歳・会社員)が二男(28歳・無職)と喧嘩して家を出てしまい、二男との2人暮しになりました。二男は数か月くらいで転職を繰り返し、父親が亡くなってからは食事のほかは自室に引き籠もる生活で、A子さんが話しかけても顔を合わせようとしません。
A子さんは、家族がばらばらになってしまい、先行きどうなるのか不安が募り、寝付けない日々を過ごしているということです。
「家族から責められて自信をなくしてしまっている主婦」
A子さんは家族の問題と自分の性格について悩んでいるということで相談にこられました。
A子さんは57歳、夫は62歳で、長男(29歳)一家と大学生の長女(21歳)との2世帯暮しをしていましたが、長男の妻が実家に入りびたりとなっており、家族からあれこれと言われて自信をなくしていました。
「死別の悲しみと向き合う」
すみ子さんは61歳。3人の子どもを育てながら教員を続け、昨年、定年退職しました。2年半前に、夫を病気で亡くし、今は息子さんと2人で暮らしています。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2017年11月号モラハラ夫との離婚を迷っています
3歳と5歳の子を連れて実家に戻ったA子さんは、実家の両親から、離婚を勧められていますが、どうすればよいか悩んでいます。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2017年9月号曾孫の養育を引き受ける決断と、その不安
山田さんの孫娘は自分の子どもである曾孫に体罰を加え、曾孫は施設に保護されました。孫娘が曾孫を育てられないと言うので、山田さんが引き取ったものの、年金暮らして生活に余裕がなく、将来が不安になって相談にみえました。親権や法的な養子縁組の有無等、確認したいと思いましたが、質問や相談の裏側にある不安や不満の方が大きな問題のようです。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2017年7月号実家の両親に面会交流を反対されて
優子さんは、三十五歳。四歳の美咲さんを連れて半年前に離婚しました。面会交流をさせるつもりはなく、取り決めもしていませんでしたが、美咲さんがしきりに父親の話をするようになり、会わせた方がいいかもしれないと考えるようになりました。
実家の両親に相談したところ、会わせる必要はないと強く反対されてしまい、困った優子さんは相談に訪れました。
二度目の子離れ
芳江さんは、60代半ば、数年前に夫と死別し、2人のお子さんは、それぞれ結婚し独立しています。
最近、離婚話が出ている娘のことが心配になって夜も眠れないと相談機関を訪れました。
(誌面データでは 原 千恵子 様となっておりますが正しくは 原 千枝子 様の誤りです。失礼いたしました。)
長男の選択が理解できなくて悩むA子さんのケース
A子さんの長男は3年前に離婚して家に戻ってきました。中年に達している長男ですが、過去の借金の返済に追われており、生活費を全く入れないなど、年金生活の父母への配慮はなく、身勝手な生活ぶりでした。A子さんはイライラしましたが、夫が「傷付いているんだから、しばらくは大目に見てやろう」というので、我慢していました。ところが一年後、夫が死亡し、A子さんと長男の2人での生活になりました。
夫の死亡で、少しは責任を自覚してくれるのではないかと期待したのですが、全く変化が見られず、イライラが募り、また長男は異常なのではないかと不安が日毎に強まり、相談室を訪れました。
A子さんは60代半ばで、活動的な印象。着席すると、すぐ勢いよく話しだしました。
「入院中の家族について担当医師からもう治療の手立てがないと言われた時あなたはどうしますか」
首都圏に住むA子さん(50歳)の父(83歳)は末期がんを患い公立大学病院に入院中、このほど主治医から「もう治療の手立てがないので退院してください」と言われ、困惑して当所に駆け込んできた。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2016年11月号身勝手な夫と暮らす憂うつな日々~子どものために離婚はしたくないと思うけど~
A子さん(40歳)は、3か月前、偶然、夫(2歳年上)の携帯電話に女性からの着信があったのをを見た際、A子さんの問いを無視した夫の態度に女性関係を疑い、必要最小限の会話になってしまいました。
妻の気持ちを理解しようとしない夫を嫌悪する感情と、子どもたち(長男・小4、長女・小1)を片親にしてはいけないとの思いから、寝床に入って子どもの寝顔を見て、なかなか寝付けない日々を過ごしているということでした。
結婚後十五年の妻たちとのグループセッション
本連載の97回目(第102号)で、「上手な喧嘩の仕方」をテーマにした結婚5年未満の妻とのグループセッションの様子を紹介しました。そこでは、妻は夫婦間に共通性を探しだす作業をし、その共通性が夫婦関係の凝集性となることがわかりました(同時にそれは相手の自由な行動を拘束することにもなります)。
今回は、夫婦の歴史がもう一歩進んだ、結婚して20年が経過した妻たちとのグループセッションを紹介します。平均年齢は43歳、平均結婚期間は15年です。全員で8人の妻とのセッションです(以下はそのうちの数人の発言の抜粋です)。
愛は赤ちゃんの心の栄養
美智代さんは35歳の主婦で、商社に勤める夫と6歳の女の子と3人暮らしです。きちんとした服装をした美智代さんは、緊張した面持ちで、ためらいながら話し始められました。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2016年5月号子どもが望む面会交流とは
40代半ばの春香さんは、小学2年の長男翔馬君を連れて夫と協議離婚をしました。養育費と面会交流の取決めをして、養育費をもらっているので面会交流もきちんと応じています。しかし、面会から帰った後、翔馬君は精神的に不安定になり、春香さんに何かとぶつかってくるようになりました。
「面会は子どものためになっていないのではないか」と心配して、春香さんは離婚についての様々な相談を専門とする離婚コンシェルジュを訪ねました。
見えないDVのつらさ
節子さんは、63歳。子どもは2人とも結婚して独立し、現在は、67歳になる夫と2人暮らしです。夫が退職して家にいるようになってから、毎日憂鬱で、気が滅入っていると言って、相談機関を訪ねてきました。
この記事を読む >>掲載誌:「人権のひろば」2016年1月号